自問〜同類の者へ 10
気持ちを伝えるのは難しい。声にしないと届かない。
でも同じ経験した人なら少しは分かってもらえることがあるかもしれませんが、
そうじゃない人には、伝わりにくいでしょうね。
これは、実体験の話です。
葛藤や思いや心境の変化、人に対する思いなど書いています。
普通に生活する為に精一杯生きてる今
色んな人に読んでもらい、自分と同じ様な環境にいてる人などに、いつか伝えたいと言う思いがあったので書かせてもらいました。
暇な人だけ読んでみてください。続きのストーリーになってますので、初めから読んで頂いたら嬉しいです。ちょっとでもいいから
分かっていただけたらって思っています。
よろしくお願いします!
※前回までのあらすじ
強姦された女の子を助けるために動いた。制裁のためにナイフで刺し逮捕。
拘留されてる警察署に、弁護士が来た。少し気持ちが楽になった。
検察庁も終わり、いよいよ本格的な調べ。女が釈放されていた・・・・
●『証拠不十分で弁護士が来て返したんや』等々言われ、少し安堵な気持ちになったがスッキリしなかった。
この日は午前、午後の取り調べがありました。
房に戻ると『お疲れ様でした!長かったですね』と房の2人。
彼たちは、窃盗と大麻所持。二人共初犯らしくて、執行猶予ででれる。
また、出ても同じ事繰り返すような口調や素振り。
誰も自分のこと知らない中で、自分を大きく見せたがる奴。どこでもいる。
『おーい。先生来たから面会な』って言われた。
接見禁止で一般面会もできない中、情報源は先生だけや。しっかり伝えて、しっかり聞いておくつもりや。
共犯の調べも始まり、相棒は俺のことを気にかけていると一番に言ってくれた。
電話やLINEない中で、伝えても返ってくるのが次の日以降。なんとも言えない。
『女、帰ったみたいやん?先生知ってるん?』って聞くと、昨日知ったと言うてた。
『とりあえず、殺意のある、無しが裁判の重要点になるので、そのあたりは早めに
しましょう。不利になる証言は控えて、納得いかない調書はサインしないでください。』
等々言われた。
『先生、あの子の住んでる所わかるん?』
『調べたら分かります』
『ほなら、あの子に連絡取ってくれへん』お願いした。
『向こう様も弁護士入っているので、こちらで対応してみます』
こんな感じで面会終わった。
房に戻ると、『毎日いいですね面会。さすが私選弁護士ですね!』と言ってくる。
何がいいのか分からん。
適当に相槌をし適当に話してた。真剣に話ても、伝わらない奴らっぽい。
消灯後(実際は減灯明るい消灯)今後の事考えた。
まず、あの子が強姦され暴行された。たまたま通りかかった俺らが縁あって助けた。
男が嘘ついたりして殴った。向こうも殴って強姦しているのに合意やと言い切った。誤魔化していて反省も何もしてなかった。つい刺してしまった!!
あとは、あの子の調べと相棒と俺の証言。刺された奴の証言やな。
ってか、強姦、暴行被害者のやられた女は釈放。
強姦、暴行した奴は加害者やのに、いつの間にか被害者になってるクソ野郎!
助けた俺たちが今、加害者になってる今現在。
狂ってる世の中。
正しいのは何なのか?
何が正解なのか?
裁判の答えが正しいのか?
俺たちは悪なのか?
人を助けて逮捕されるのか?
自分の行動がおかしかったのか?
強姦しても許されるのか?
なんで傷害じゃなくて殺人未遂?
自問自答しても納得いくような答えなんて出てこない。
誰かに少しでも聞いてもらいパンパンに膨れ上がった脳みそ開放したい・・・
関係ない奴に、取り調べされ、知らない裁判官に何ヶ月後に判決言われる。
色んな思いが交わる中、静かな夜を過ごすことになった。
~続く
ありがとうございました。
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